昔、B.D. FH−7翼型を考案した時、翼弦長200mm翼幅200mmの翼のカットモデルを作った。冗談でこれに垂直尾翼とエレベータをつけて飛ばしたところ、これがけっこうおもしろく飛んだ。(どこかの国で作ったGEW=地面効果翼機のイメージを真似た。)そこで、Bw 3−シリーズ翼型の肉厚曲線を使って、アスペクト比=1の全翼機に用いるための反転キャンバー翼型を考案してみた。Bw 3−シリーズ翼型同様15%厚のため、B.D. FH−7翼型とは比較にならないほど性能は悪かった。より大きな飛行機で試されるべきだろうが、実用できるかどうかははなはだ疑問である。中には厚みを減らせば使えるものがあるかもしれない。このシリーズの翼型の開発から得られた事は、実用できる翼型ではなく、反転キャンバーの設計の方法の一つを獲得できたということである。