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内容更新日:2002.07.25.
レイアウト更新日:2024.10.08.
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Ⅳ.ボールに働く空気力と変化量
サーブを横から見ると、左図のようにAから打ち出されて頂点Bまで上昇し、それからCまで降下している。この時ボールには常に、ボールの重量270 gw がかかっている。実験の結果によるとボールの飛行方向に対して垂直な方向には最大約80 gw 、臨界速度をはさむと250 gw の力がかかると考えられる。もしボール重量と同じ270 gw の力がかかったとすると、どれだけ変化するであろうか。上図で考えると、重力がかかっていなければ水平に打ち出したボールは水平に飛行を続けるから、A’からBへの動きとなる。そしてBからCにかけてW=270 gwの力がかかったとすれば、頂点の高さから床面に達するまで、サーブはネットを越えるのだから少なくとも2.5 m 以上は変化することになる。この事から、実験で求められた揚力の値の範囲でも充分に変化が大きな変化が起こる事がわかる。そこで、ボールに働く空気力(横力)とボールの変化量との関係を数学的に解析した。その結果のグラフを、次に紹介する。
サービス・ボールの運動モデルと条件
グラフによれば、3 m の変化をさせるには最低450 gw の力が必要となる。実験ではこのような大きさの力は出ていないが、実際には次のような現象から、実験結果より大きな力が生まれることがあるかもしれない。
実験は、ボールを支柱に固定して行っているので力はかかっても「変化」する事はない。しかし現実には変化が起こるので、つまり飛行のコースが変化前のコースからはずれるので、後方の乱れの偏りが振り回される可能性が出て来る。飛行に直角な方向の力は、よりボールの壁面沿いに流れがくっついている方向に働くから、コースからはずれる事によってますます大きな力が働くことになる。